本日、3/21にさくらのVPSがリニューアルされることが発表されました。
それに合わせて、結構VPS比較の記事にアクセスもあったので、さくらVPSリニューアル後の状態に合わせて、他のVPSも再調査、比較し直してみました。
比較、まとめは以下より…
「VPSの引越し検討のついでに、各社VPSを比較&最高・最低料金プランまとめをさらに追加・更新(2012/6/2)」
はじめに、以前に調べた6社のサービスについて概要をまとめています。この6社を選んだ基準としては比較的安価(個人の学生でも払えそうなレベルの値段帯)のサービスで当時調べて、今回情報を更新しています。
さくらのVPS
格安VPSといったら、まず最初に挙がるであろうさくらインターネットさんのVPSサービス
そして、今回のこのまとめを更新する理由ともなった、2012/03/29にサービスリニューアルが行われ、大幅にスペックアップがされるサービスでもあります。
社長さん自らブログで情報発信やまとめをしてるのも印象的
サービス自体の質もよく、またユーザ数もかなり多いなので情報量が多く、大抵の事ならググれば出てきます。また、仮想シリアルポート経由のwebコンソール標準搭載なので、SSH設定をミスした時も場合によっては初期化せず対応可能だったり…
ただ、欠点といえば単純なプラン変更はできないというところでしょうか。プランごとに独立した領域でサービス提供してる都合上、仕方ないのでしょうが、最初に最安で初めて、負荷増えてきたからプランを上げる際、手動で移行作業が必要になってしまいます…(ただしその移行作業手順は社長さんのブログに記載されています)
ServersMan@VPS
格安VPSでさくらさんと一緒に名前が上がることの多いDTI社さんのVPSサービス
一番大きいのは、最安クラスの500円以下の料金プランがあることと、無料期間が他と比べ長期(1~2ヶ月)な点、IPv6完全対応(IPv6アドレスあり)な点でしょう。(無料期間は、キャンペーン限定となっていますが、少なくとも今まではほぼ常時といっていいレベルで行われています。)
私は安さにつられて、値段と必要なサービスの質を比較して、私が必要なレベルではこのレベルで十分そうだったので、その中で安いこちらのサービスを利用することにして、現在利用しています。
ただ、スワップ領域が利用不可なことや、過去の他のブログを見るとセキュリティ対策のためとはいえ、VPS内の個人領域に通知なしで書き換えが入ったとの声もあり、そのあたりをどう取るかはありそうです。
ServerQueen
serversMan同様、500円未満のVPSプランを提供しているServerQueen
公表スペック的には、ServersMan@VPSと大きく差はありませんが、特徴としては格安プランにはweb管理画面から、wordpressやxoope等、主要なweb系のアプリケーションを半自動で導入できます。
VPSにファイルをアップロード→展開→初期設定の工程をふまずに導入できるので、そのあたりが不安な人にはいいかもしれません。
ただ、HDDの公表値の半分がバックアップ領域に取られるため、実質HDD容量は半分なのがネック、またコントロールパネル付は別額525円かかるというのも気になるところです。利用していないため、このコントロールパネルがどこまで指して、無料ではどこまでしかできないのかがどうなるのかがわからないところも多少心配なところ。
Osukiniサーバー(VPS)
(2017/11/13追記: 2014年4月に個人向け事業から撤退しており、現在利用不可です。)
今回調べた中では、最安のプラン、月額450円のプランを提供しているサービス
最安プランながらHDD、メモリ容量は前3つのサービス以上の容量です。
さらに、3月末までは初期導入費用が無料な上、スペックだけ比較してもさくらさんよりも低価格帯では、上なので、低価格帯であればこちらを選ぶのも有りかと思います。しかし、あくまでキャンペーン価格の場合の話で有るので、更新時はプランによっては倍近い月額に上がるので、それをどのようにするかという問題があります。初めからその期間のみの利用が決まっているなら、その間こちらを使うのは十分にありかと思います。
Speever
格安VPSを探しているうちに発見したサービス
どちらかといえば、法人向けのサービスですが最安1575円と手が出ないわけではない価格帯
こちらもコントロールパネルは別価格ですが、法人向けサービスということで、IDS/IPS搭載やウィルスチェック機構、電話サポート等は充実してるようです。ただしこちらもOSはcentos固定のようです。
CloudCore VPS
(2017/11/13追記: 2017/6/30で新規お申し込みが終了していました。)
同じく、格安VPSを探しているうちに発見したサービス
こちらは複数の料金プランがなく、1つだけですがミドルクラスではバランスのとれた料金帯です。
サービス期間中の特価ではありますが、1年契約ならば1000円以下の値段でこのスペック帯が手に入るのは、なかなか…だったのですが、さくらリニューアルで1年契約でもメモリ以外では同等以上、それ以外の支払い方の場合、さくらのほうがコストパフォーマンスがよいという状態になってしまいました。
まとめ
価格帯を集めた情報をグラフと表に集めてみました。
なお、前回と異なり執筆当時(2012/03/21)キャンペーン期間中だったサービスに関しては、最大のサービス割引を適応した状態で計算しています。
まず、価格対メモリ容量orHDD容量をグラフ化
次に各情報をを各社最低料金プランと最高プラン同士で表で比較
各社最低価格プラン比較
さくらのVPS | ServersMan@VPS | ServerQueen | Speever | CloudCore VPS | Osukiniサーバー(VPS) | |
プラン名 | さくらのVPS 1G | Entryプラン | QV-miniプラン | VS-10 | – | LT |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 5250円 | 0円 | 0円(キャンペーン価格4月まで) |
月額料金 | 980円(一年一括払いの場合、月額換算898円) | 490円 | 480円 | 1418円(36ヶ月契約+キャンペーン価格3月まで) | 945円(12ヶ月契約時/サービス価格(通常1470円)) | 450円 |
無料期間 | 2週間 | 最大2ヶ月 | なし | なし | なし | なし |
メモリ容量 | 1GB | 256MB(※保証メモリ) | 256MB | 512MB | 2GB | 512MB |
HDD容量 | 100GB | 10GB | 10GB(内5GBバックアップ領域) | 50GB | 100GB | 50GB |
固定IP | IPv4*1 | IPv4*1,IPv6*1 | IPv4*1 | IPv4*1 | IPv4*1 | IPv4*1 |
OS | CentOS 5,Scientific Linux 6,Ubuntu 10.04,FreeBSD 8.1,Debian 6,Fedora 14(32,64ビット) | CentOS,Ubuntu,Debian(32,64ビット) | CentOS | CentOS5 | CentOS 5.6 x86_64 | CentOS5 |
備考/特徴 | リモートコンソール有 | +同価格追加でディザスタリカバリ対応化 | リモートコンソール有(ただし月525円) | リモートコンソール有(ただし月525円) |
さくらのVPS | ServersMan@VPS | ServerQueen | Speever | CloudCore VPS | Osukiniサーバー(VPS) | |
プラン名 | さくらのVPS 8G | Proプラン | QV-03 | VS-40 | – | XT |
初期費用 | 9,980円 | 0円 | 7350円 | 5250円 | 0円 | 0円(キャンペーン価格4月まで) |
月額料金 | 7980円(一年一括払いの場合、月額換算7315円) | 1980円 | 2478円 | 3675円(キャンペーン価格3月まで) | 945円(12ヶ月契約時/サービス価格(通常1470円)) | 2980円(12ヶ月契約+キャンペーン価格4月まで) |
無料期間 | 2週間 | 最大2ヵ月 | なし | なし | なし | なし |
メモリ容量 | 8GB | 1GB(※保証メモリ) | 2GB(4/2までのキャンペーン時/通常1GB) | 3GB | 2GB | 4GB |
HDD容量 | 800GB | 50GB | 240GB(内120GBバックアップ領域) | 300GB | 100GB | 400GB |
固定IP | IPv4*1 | IPv4*4,IPv6*4 | IPv4*1 | IPv4*1 | IPv4*1 | IPv4*1 |
OS | CentOS 5,Scientific Linux 6,Ubuntu 10.04,FreeBSD 8,Debian 6,Fedora 14(32,64ビット) | CentOS,Ubuntu,Debian,FreeBSD(32,64ビット) | CentOS | CentOS5 | CentOS 5.6 x86_64 | CentOS5 |
備考/特徴 | リモートコンソール有 | +同価格追加でディザスタリカバリ対応化 | 独自SSL,リモートコンソール無料利用可 |
こうしてまとめると、今までもさくらさんのサービスのコストバランスは良かったのですが、今回のリニューアルではそれに頭1つ抜けて、コストパフォーマンスが良くなったように思います。
もちろん、他のサービスも価格帯が最安、IPアドレスを2つ付与など独自の利点があるので、その用途ごとに合わせて他のサービスさんも選択肢としては十分にありだとおもいます。しかしながら、ひとまず様子見でバランスの良いということになると基本的にさくらさんのサービスになりそうな様子です。さらに他の価格帯に対して、HDDやメモリが多いサービスは、キャンペーン価格であるところも多くいつまでその値段なのかという点も気になります。それに対し、さくらさんの方はリニューアルなので、(急な改定等のアクシデントを除けば)基本的にこの価格で固定なので、安定してコストパフォーマンスが優れているという点も大きいです。
あとは、他のサービスがこれに追いかける形でサービスが上がったりしていくことはあるのかというところは気になる所ではあります。